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2007年10月22日 (月)

東北ぶらぶら気まま温泉一人旅ドライブその11、古遠部温泉で溢れる湯を堪能し、料理にも大満足

かつての温泉や旅行案内では知ることのなかった温泉の
一つが古遠部温泉だろう。ここ数年でネット情報でこの
温泉の名を見ることが異常に多くなった。鄙びの極致の
ような旅館らしく、そのあまり大きくもない湯船には毎
分500リッターもの湯がドバドバと掛け流され、洗い
場は湯船から溢れた大量の湯で湯桶が流されてしまうほ
どとか。

こんな情報を知ってしまうと、一度は行ってみたいと思
うのが温泉好き。昨年この近くまで行き、湯の沢温泉に
は入浴したのにそのすぐ近くのこの古遠部温泉には小坂
から国道を行ったためにその横道に入る案内を見逃して
しまい、碇ヶ関まで行ってしまったことがあったために、
今回はそのリベンジだ。

今回は湯の沢温泉郷の秋元温泉に入浴した後直行したた
めに、碇ヶ関から小坂方面へ行く前回とは反対の行き方
なので、案内看板もすぐにわかった。国道から左折して、
途中砂利道のかなり細い道を約1キロ走ると突然に何台
もの駐車車両が現れ、その前にまったくの民家同然の家
が存在している。
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その先は行き止まりで、そこが噂の古遠部温泉。着いた
のが午後4時半頃だった(予約したときに夕食が午後5
時からなのでその前にチェックインしてほしいと言われ
たからね)ので、日帰り入浴客の車で駐車するスペース
を探すのも大変だった。入り口は靴の山。どこへ靴を入
れれば良いかもわからないまるで飯場のような雰囲気。
受付で宿泊予約を伝えると、案内されたのは玄関から1
階分降りた階下。

そこに浴室もあって、部屋は浴室から歩いて10歩程度。
部屋にすでに布団が敷かれている。布団も部屋も清潔で
気持ち良い。何の問題もない。先ずは風呂だと浴室へ。
日帰り客ばかりが7人程度が入浴中。浴室が小さいので
少し混んでいる感じがする。長方形の湯船の奥の方で湯
がザーザーと掛け流されていて、湯船からは洗い場へ洪
水のような湯が。飲泉できるようで、飲んでみると、鉄
分と塩分を感じる飲みやすい美味しい味。湯船の湯はわ
ずかに濁りがあるが肌触り柔らかく気分最高。たしかに
湯船から溢れる湯だが、頻繁に行く福島県の新菊島温泉
の豪快なドバドバぶりに比べればびっくりするほどでは
なかったが。やはり新菊島温泉が異色なのだろう。
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湯船の縁や洗い場は温泉成分で赤茶色の析出物がコテコ
テに付着していて、座るとお尻に赤茶色の成分が付いた
りする。すぐそばの川へ湯は排出されているのだが、成
分析出物で赤茶けた山のようになっていて、ちょうど奥
会津の湯倉温泉のようだった。成分はかなり濃厚なのだ
が、匂いはそれほど感じない。
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当日の宿泊客は私以外にはおじさん二人組だけ。何回も
独占状態で湯三昧の贅沢な時間を過ごせた。ここは日帰
り客が異常に多いので、湯をゆっくり味わうには宿泊に
限るようだ。なにしろ1泊2食付きで6900円と安く
て、最高の湯にかなり美味しい料理が味わえるんだから。

夕食は午後5時からで、おじさん二人組は道に迷ったと
かでちょっと遅れて来たので、一人で寂しく受け付けそ
ばの広間で食事。山菜3種(これが量もたっぷりで実に
美味しい)に、きりたんぽ鍋、タラのコブ締め刺身が並
び、あとから揚げたての天ぷら、焼きたての岩魚の塩焼
きが出て来て大満足の夕食。天ぷらなど大きめのエビ2
本も付き量もかなりあった。山菜も上品に料理されてい
て、ここの料理はかなり高評価だ。温泉旅館なんて冷め
た天ぷらや焼き魚でうんざりするようなところ多いのだ
が、ここはまさに真心の接待。水洗でないトイレに始ま
り、かなりのボロ普請なのだが、それも気にならなくて
かえって味わいとなっている。

夜に外に出てみると、まさに暗黒で、駐車した自分の車
に行くのも大変。夜は曇りで雨も降ったので残念だった
が、快晴なら星空が素晴らしいのではないだろうか。う
ちの奥さんなら絶対に泊るのを拒否する鄙び宿だが、一
人で青森に来るようなことがまたあれば宿泊したい宿だ。

ちなみに宿としての営業を始めたのはまだ20年ほど前
とかで、当初はまともな建物じゃなかったそう。徐々に
整備してきたそうだ。それに積極的に一切宣伝もしてい
ないとかで、NHKの「ふだん着の温泉」取材も断ってい
るのだとか。かなりの変わった宿ではある。設備以外は
最高の宿。夜になれば日帰り客もいなくなり、静けさと
暗闇が支配するだけ。その中、一人でゆっくりと入る湯
は極楽。夜、深夜、朝と何度も入り堪能した一泊だった。

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