東北ぶらぶら気まま温泉一人旅ドライブその11、古遠部温泉で溢れる湯を堪能し、料理にも大満足
かつての温泉や旅行案内では知ることのなかった温泉の
一つが古遠部温泉だろう。ここ数年でネット情報でこの
温泉の名を見ることが異常に多くなった。鄙びの極致の
ような旅館らしく、そのあまり大きくもない湯船には毎
分500リッターもの湯がドバドバと掛け流され、洗い
場は湯船から溢れた大量の湯で湯桶が流されてしまうほ
どとか。
こんな情報を知ってしまうと、一度は行ってみたいと思
うのが温泉好き。昨年この近くまで行き、湯の沢温泉に
は入浴したのにそのすぐ近くのこの古遠部温泉には小坂
から国道を行ったためにその横道に入る案内を見逃して
しまい、碇ヶ関まで行ってしまったことがあったために、
今回はそのリベンジだ。
今回は湯の沢温泉郷の秋元温泉に入浴した後直行したた
めに、碇ヶ関から小坂方面へ行く前回とは反対の行き方
なので、案内看板もすぐにわかった。国道から左折して、
途中砂利道のかなり細い道を約1キロ走ると突然に何台
もの駐車車両が現れ、その前にまったくの民家同然の家
が存在している。
その先は行き止まりで、そこが噂の古遠部温泉。着いた
のが午後4時半頃だった(予約したときに夕食が午後5
時からなのでその前にチェックインしてほしいと言われ
たからね)ので、日帰り入浴客の車で駐車するスペース
を探すのも大変だった。入り口は靴の山。どこへ靴を入
れれば良いかもわからないまるで飯場のような雰囲気。
受付で宿泊予約を伝えると、案内されたのは玄関から1
階分降りた階下。
そこに浴室もあって、部屋は浴室から歩いて10歩程度。
部屋にすでに布団が敷かれている。布団も部屋も清潔で
気持ち良い。何の問題もない。先ずは風呂だと浴室へ。
日帰り客ばかりが7人程度が入浴中。浴室が小さいので
少し混んでいる感じがする。長方形の湯船の奥の方で湯
がザーザーと掛け流されていて、湯船からは洗い場へ洪
水のような湯が。飲泉できるようで、飲んでみると、鉄
分と塩分を感じる飲みやすい美味しい味。湯船の湯はわ
ずかに濁りがあるが肌触り柔らかく気分最高。たしかに
湯船から溢れる湯だが、頻繁に行く福島県の新菊島温泉
の豪快なドバドバぶりに比べればびっくりするほどでは
なかったが。やはり新菊島温泉が異色なのだろう。
湯船の縁や洗い場は温泉成分で赤茶色の析出物がコテコ
テに付着していて、座るとお尻に赤茶色の成分が付いた
りする。すぐそばの川へ湯は排出されているのだが、成
分析出物で赤茶けた山のようになっていて、ちょうど奥
会津の湯倉温泉のようだった。成分はかなり濃厚なのだ
が、匂いはそれほど感じない。
当日の宿泊客は私以外にはおじさん二人組だけ。何回も
独占状態で湯三昧の贅沢な時間を過ごせた。ここは日帰
り客が異常に多いので、湯をゆっくり味わうには宿泊に
限るようだ。なにしろ1泊2食付きで6900円と安く
て、最高の湯にかなり美味しい料理が味わえるんだから。
夕食は午後5時からで、おじさん二人組は道に迷ったと
かでちょっと遅れて来たので、一人で寂しく受け付けそ
ばの広間で食事。山菜3種(これが量もたっぷりで実に
美味しい)に、きりたんぽ鍋、タラのコブ締め刺身が並
び、あとから揚げたての天ぷら、焼きたての岩魚の塩焼
きが出て来て大満足の夕食。天ぷらなど大きめのエビ2
本も付き量もかなりあった。山菜も上品に料理されてい
て、ここの料理はかなり高評価だ。温泉旅館なんて冷め
た天ぷらや焼き魚でうんざりするようなところ多いのだ
が、ここはまさに真心の接待。水洗でないトイレに始ま
り、かなりのボロ普請なのだが、それも気にならなくて
かえって味わいとなっている。
夜に外に出てみると、まさに暗黒で、駐車した自分の車
に行くのも大変。夜は曇りで雨も降ったので残念だった
が、快晴なら星空が素晴らしいのではないだろうか。う
ちの奥さんなら絶対に泊るのを拒否する鄙び宿だが、一
人で青森に来るようなことがまたあれば宿泊したい宿だ。
ちなみに宿としての営業を始めたのはまだ20年ほど前
とかで、当初はまともな建物じゃなかったそう。徐々に
整備してきたそうだ。それに積極的に一切宣伝もしてい
ないとかで、NHKの「ふだん着の温泉」取材も断ってい
るのだとか。かなりの変わった宿ではある。設備以外は
最高の宿。夜になれば日帰り客もいなくなり、静けさと
暗闇が支配するだけ。その中、一人でゆっくりと入る湯
は極楽。夜、深夜、朝と何度も入り堪能した一泊だった。
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