湯の花温泉の民宿「本家亀屋」で宿所有の足下湧出自噴泉風呂を楽しみ、自家栽培野菜中心の食を味わう
お盆中のあまりの暑さにどこか涼しい場所へ逃げた
かったのだが、お盆中は宿泊料金も高いし、道は渋
滞の可能性もありで毎年都内に。そのお盆も過ぎた
しで20日から2泊3日で近場の温泉に行くことに。
群馬の草津・万座か福島・奥会津方面かどちらかに
しようと思案。自遊人の温泉パスポートが付いてい
た号に湯の花温泉の民宿が掲載されていたのを思い
出し、その民宿「本家亀屋」をまず20日に予約。
込み込みで一人7500円。
本家亀屋は藁葺き屋根の築300年近くになる曲が
り屋をそのまま利用した民宿で、藁葺き屋根の上に
はトタン屋根を載せて、内部は美しく改装されてい
る。現在のご主人で13代目とかの旧家で、敷地内
には一家の住家にしている建物を含めていくつかの
蔵もあって雰囲気に溢れる。自遊人に掲載されてい
た記事で気に入ったのは、内風呂はないものの、足
下自噴泉の自家用湯小屋を所有しているということ。
チェックインする前に5月下旬に見学した桧枝岐村
のミニ尾瀬公園をまたまた見学。前回はちょうど水
芭蕉満開で素晴らしい風景が広がったのだが、今回
は期待したほどの花も咲いていなくてちょっとがっ
くり。そのあと、藁葺き屋根の民家が並ぶ前沢集落
を少し散策してからチェックイン。湯の花温泉には
4つの共同浴場があり、本家亀屋はそのうちのひと
つで私が一番お気に入りの「天神湯」のすぐ右隣。
庭には様々な花が咲き乱れ、裏庭は自家農園になっ
ている。
本家亀屋は2階に宿泊用部屋が3室のみで、今回はお盆
過ぎもあってか湯の花温泉にも人がまるでいなくて、宿
泊客は私たち1組のみ。部屋は黒光りする梁や柱に白い
土壁が美しい、天井の高い落ち着いた佇まいの部屋でど
こも磨き込まれていて清潔そのもので気持ち良い。
湯小屋の鍵を借りて温泉へ。湯小屋は宿から歩いて
5分ほどの川沿いにあり、トタン壁の小屋は一見すると
農機具などの倉庫そのものなのだが、中に入ると温泉フ
ァンなら大満足の造りの温泉小屋。内部全体は木造で、
源泉湧出場所の上に湯舟を作り、源泉は湯船の底にある
パイプから泡とともに静かに噴出して、湯舟から溢れて
いる。無色透明柔らかな肌触りの単純泉で源泉温度は4
5度弱で、湯の花温泉の源泉の中では湯温が低い方。そ
のため加水もまったくなく、出来立ての源泉を生の形で
味わえる貴重な存在だ。湯舟の大きさは2人でいっぱい
の大きさで、湯の花温泉の代表的な共同浴場である「石
の湯」の湯舟の大きさとほぼ同じ。しかし石の湯は加水
もある訳で、宿泊客のみの利用で源泉そのもののこの亀
屋湯小屋の湯の新鮮さは特筆もの。ご主人によると、2
時間で湯舟の湯が一回転するほどの湧出量とか。
夕食は1階の囲炉裏のある居間で。夏場なので山菜は
とくになく、自家栽培した新鮮な野菜中心で、一皿の
野菜の量がたっぷり。煮物、煮魚、イワナ塩焼き、茶
碗蒸しなど1品ずつ温かい状態で供される。最後は若
女将の手打ちした自家栽培のそば粉を使ったコシのあ
るそばが出て、お腹いっぱいに。朝食も新鮮な野菜た
っぷりでおいしい。田舎のおばあちゃんの家で頂くご
ちそうの気分だ。宿の人たちの人柄も温かく気分良く
過ごせる。
湯の花温泉は昔から共同浴場は何回も利用し、宿泊も
これまで民宿の「北の家」「紅葉館」と利用している
が、いずれも満足度の高い宿だったが、建物、宿専用
湯小屋の良さでは亀屋が一押しか。湯小屋のあまりの
気持ち良さに、共同浴場は「天神湯」だけ一度の利用
だった。夜は涼しい風が部屋に吹き込み気持ち良く熟
睡。いつ来ても気分良く過ごせる温泉地だ。
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