南東北湯治主体10日間その8、おなじみの肘折温泉「ゑびす屋旅館」で3連泊の湯治三昧生活
鳴子温泉では雨ばかりというのもあったが、数
カ所の日帰り入浴を除いてほとんど宿泊先旅館
でダラダラと過ごして、風呂に入っては飲んで、
食って、あとは読書したりのまさに湯治三昧生
活。
多様な温泉があり、湯巡りが楽しい鳴子温泉で
もそうなんだから、基本的に共同源泉で泉質に
それほどの違いのない肘折温泉ではさらに湯治
主体になるのが目に見えていたのだが、肘折温
泉でもほとんど雨ばかりで予想通りのダラダラ
湯治になった。
宿泊したのはこれまでに何回か宿泊してきてい
る「ゑびす屋旅館」で、今回も同様の3連泊。
当然にネット予約で、量の適度な家庭料理的湯
治料理の2食付きだが、1泊4000円ちょっ
との激安。それでこぎれいな部屋に素晴らしい
湯が24時間入浴可能という極楽だ。
肘折温泉では宿泊は「ゑびす屋」でしかしたこ
とがなく、あとは3つの共同浴場、そして旅館
の日帰り入浴をいくつかこれまでして来た。肘
折温泉は基本的には組合源泉と言う共同源泉を
利用しているので、どこの旅館に入ってもそれ
ほどの差がある訳ではなく、宿泊旅館と共同浴
場、それに独自源泉(と言っても共同源泉と極
端な違いがある訳ではない)を有する数軒の旅
館に入浴するパターンでだいたいの湯が味わえ
る訳だ。
肘折温泉では鳴子温泉のように各旅館の湯巡り
を楽しむというほどのものはなく、どこの旅館
でもそこの湯で十分素晴しい訳で、宿泊先旅館
の湯をのんびり味わうのが肘折温泉では一番良
いだろう。
しかし、今回はちょうど宿泊したのが26日で、
その日が風呂の日(肘折温泉のポータルサイト
でも喧伝しているのに旅館関係者が意外に知ら
ないのが多かった。それはまずいんではないか
と)で、宿泊客は肘折温泉内の旅館湯を無料で
日帰り入浴できるのだ。まあ、無理して湯巡り
する必要もないが、各旅館の雰囲気や対応、浴
室などを楽しめるのもあるので、小雨にもなっ
たので回ってみた。
そして、10カ所の旅館の日帰り入浴をした結
論として、やはり宿泊先旅館と共同浴場(あと
はちょっと散歩がてらに黄金温泉での入浴を加
える)に入ったあとは、独自源泉の三春屋本館、
幸の湯源泉の若松屋村井六助、つたや金兵衛の
松屋源泉湯舟などを味わえばいいんじゃないか
の結論に。さらに、どうしても露天も堪能した
いならば、「優心の宿観月」の気持ちの良い露
天風呂に入ればほぼ肘折温泉を満喫できると分
った。
ところで、ゑびす屋の風呂だが、大浴場は混浴
で、男女別の脱衣所があり入口は別だが中では
繋がっている。左右対称に洗い場があり,まん
中に湯口のある7〜8人がゆったり入れる湯舟
が。大きな窓(外は駐車場)で浴室全体が明る
い。シャワー付きカランもあり、清潔感もある。
湯は湯舟の色もあって薄黄緑に見えるが、ほか
の旅館と同じで淡い茶褐色だ。いつものことだ
が、ゑびす屋の湯はかなり熱め。源泉自体がか
なりの高温だから仕方ないとしても、もう少し
温めだと長い湯が出来るのだが。しかし、この
湯温に慣れると、湯巡りして温湯の旅館がある
となんだか物足りなくなるのも事実。
熱めの湯は体にしみ込んで来るような感触があ
り、いかにも濃度の濃い湯に浸かっているとい
う実感がある。湯浴みのあとの温まり感はかな
りのものだ。腰の痛みや脚のしびれも湯に入っ
ていると緩和するのかなんとなく楽になる。そ
のあと部屋に戻り敷きっぱなしの布団にごろん
となり、アルコールなど飲んでダラダラ過ごす
なんとも贅沢な時間。
夕食はだいたい食前酒の自家製マタタビ酒、魚、
山菜中心の小鉢2つ、漬け物、みそ汁で、小食
の私には必要十分。ご飯もそれほど量が要らな
いので丼からお茶碗にしてもらったほど。夕食
の魚は岩魚の塩焼きが毎日でも良いのだが、そ
れは一日だけだったのが残念。あと、ここは朝
食後にレギュラーコーヒーが飲み放題のサービ
スがあるのがコーヒー好きとしてはお好み。あ
と、トイレもシャワートイレだし文句無し。時
期もあったのかコゴミなどの山菜がとても美味
しかった。ひと鉢の量も十分に入っており山菜
が好きなので満足。山菜はアルトサックスも吹
きこなすジャズ好きな旦那さんが山に入って穫
って来るそうだ。
ところで、肘折温泉には2月頃に製作して4月
末頃まである巨大な雪だるまがある。以前はス
キー大会の会場に造られていたのだが、スキー
大会がなくなり、今年からはいでゆ館前の広場
に作ってあった。しかし、今年は雪が少ないの
か周りにはすでに雪もなく、黒くなった雪だる
まが寂しげだった。しかも、大きさも3分の1
程度のものになったのとか。
あと、源泉公園の源泉ドームがちょうどパイプ
の掃除中で、足湯もまだ湯が入っていなかった。
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